人と人との心理的距離感、物質的距離感をテーマに制作を続けています。
日本画材料を製品化する事の経済的、人材的な厳しさの中、今現在伝統的な日本画が描けること。
油彩画材料は皆が使いやすいように改良を重ねられ、発色の美しさ、耐光性などの追求を経て今の製品になったこと。
日頃の制作に欠かせない材料を研究して、製品化して店頭販売まで実現して下さることの有難さ。
多くの方々が歴史の中で、知識と知恵を積み重ねた結果、今の紙一枚、色材の一色があると思うと、全てが尊いです。
多くの方々が作って下さった製品で、
今を生きている画家として表現をして、
同じ時代に生きている人と、
この「美しい世界」で生きていることを共有したい。
「曖昧の極み」を表現することは、
曖昧さを受け入れること、
わからないことをわからないままにしていきること、
白黒つけるのではなく、灰色もあると理解すること、
このようなことに繋がっていき、
ゆくゆくは個性理解、他者尊重、協力的な世界の創造へと
繋がっていくと信じています。
高光香代子